『私たちのブルース』第18話では、疎遠だった母オクドンが末期がんで余命わずかだと知ったドンソクが、長年抱えてきた憎しみから一度は再会を拒絶します。しかしプルン村の人々からの非難や、ソナとの夜の電話対話を通じて母の本心と向き合うことを選び、木浦への法事の旅に車を出す決意を固めます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 作品名 | 私たちのブルース |
| 該当回 | 第18話 |
| 放送局 | tvN |
| 韓国放送日 | 2022年6月5日 |
| 主要登場人物 | イ・ドンソク、カン・オクドン、ミン・ソナ、チョン・ウニ |
ソウルでの孤立と母オクドンの余命宣告
『私たちのブルース』(原題:우리들의 블루스)第18話は、長年母を拒み続けてきたイ・ドンソクが、逃れられない現実に直面する緊迫した幕開けを迎えます。ソウルで日用雑貨の仕入れに明け暮れるドンソクは、済州島や母カン・オクドンから意図的に距離を置き、日々の商売に没頭していました。しかし故郷のプルン村では、オクドンの命の灯火が静かに消えかけていました。朝の支度すらままならない体で古い折りたたみ携帯を握りしめ、木浦の法事へ同行してほしいとドンソクに何度も電話をかけます。
連絡を無視し続けるドンソクに対し、市場のチョン・ウニが直接電話をかけて冷酷な現実を告げます。母が末期がんであり、残された時間がわずかしかないという知らせでした。

ソウルの宿室のベッドに倒れ込んだドンソクは、その事実を聞いても感情の扉を固く閉ざします。自分には母などいないと言い放ち、後悔するとしても母が亡くなった後に一人で引き受けるとウニの説得を突き放しました。
重い知らせから逃れたい一心で、ドンソクはソウルで働くミン・ソナの退勤を待つことにします。しかし道路の向こうで見かけたのは、幼い息子や前夫と一緒に明るい笑顔で夕食へ向かうソナの姿でした。幸せそうな家族の輪に自分が入り込む余地はないと感じたドンソクは、声をかけることもできず、トラックを反転させて済州島へと戻ります。道中、母の状況を知ったプルン村の人々から怒りのメッセージが届き、ドンソクの胸中はさらに荒んでいきます。当時のソウルでの仕立てや済州の作業着の工夫については、『私たちのブルース』第18話の衣装解説でも詳しく触れられています。
プルン村での激突と幼少期の過酷な記憶
済州島に戻ったドンソクを待ち受けていたのは、食堂で待ち構えていたプルン村の幼なじみや仲間たちでした。チョン・イングォンやパン・ホシク、ウニ、パク・ジョンジュンらはテーブルを囲み、文字の読めない母を木浦まで送っていくようドンソクに詰め寄ります。意固地な態度を崩さないドンソクにイングォンが声を荒らげて叱責しますが、ドンソクは冷たい沈黙を保ったまま視線を落とします。
緊迫した空気を和らげようと、ウニが口を開いたことで事態は一変します。ドンソクの姉が水難事故で亡くなった直後、オクドンが他人の家に身を寄せた当時の理不尽さに触れ、自分も腹が立ったからドンソクの悔しさは痛いほど分かると寄り添おうとした瞬間でした。しかし「気持ちが分かる」という言葉こそ、ドンソクが最も拒絶する台詞でした。

ドンソクは抑え込んでいた怒りを爆発させ、亡き父の友人の家で妾として暮らす母の姿を見せつけられた屈辱をぶちまけます。その家で義理の兄弟たちから容赦ない暴力を受けて育った過酷な日々と、母のような女性と家庭を持つことへの恐怖から結婚を避けて生きてきた人生の傷を周囲に突きつけました。他人が軽々しく共感を口にすることへの猛烈な反発を残し、ドンソクはその場を立ち去ります。
ソナの助言と木浦へ向かう早朝の出発
食堂を飛び出したドンソクは、真っ暗な海岸道路をトラックで走りながら激しい怒りと虚脱感に揺れていました。そんな彼に夜遅く電話をかけてきたのがソナでした。ソナの穏やかな声に促されるように、ドンソクは少年の頃に心を砕かれた決定的な出来事を語り始めます。
海で父と姉を失った後、母はドンソクに対して母親と呼ぶことを禁じ、「おばさん」と呼ぶよう命じて従わないたびに手を上げました。耐えかねたドンソクが一緒に逃げようと訴えたときには、母から泥棒呼ばわりされて突き放された記憶が、今もなお彼を苦しめていました。

ソナはドンソクの痛みに静かに耳を傾けたうえで、安易な和解や許しを求めるのではなく、母が生きているうちに「なぜあんな仕打ちをしたのか」を直接問い詰めるべきだと語りかけます。その言葉が、逃げ続けてきたドンソクの頑なな心を突き動かしました。

翌日、市場の食堂でクッパをかき込みながら、ドンソクはオクドンに向かって木浦へ車を出すと不器用に告げます。その夜、オクドンは一人部屋でハングルの練習ノートに向かい、静かに文字をなぞっていました。翌朝4時、ドンソクはトラックを母の家の前に寄せ、荷物の野菜束を文句混じりに積み込みます。ヒョン・チュニを乗せ、船着き場へと向かう車中には、長年閉ざされていた母子の対話の始まりが漂っていました。ふたりの旅がどのような結末を迎えるかは、『私たちのブルース』第20話最終回あらすじ解説や、旅の情景を支えた衣装をまとめた『私たちのブルース』第20話の衣装解説でも見届けることができます。
よくある質問
ドンソクはなぜ母オクドンにここまで強い拒絶反応を示したのですか?
父親と姉を海で亡くした後、母が父の友人の家に妾として入り、ドンソクに母ではなく「おばさん」と呼ばせて叩いたことや、義理の兄弟からの暴力に耐えさせた過去が深い心の傷として残っていたためです。
ソナのどのような言葉がドンソクを動かしたのですか?
無理に許そうとするのではなく、母が生きているうちに「なぜあんなことをしたのか」を直接問い詰めるべきだという助言を受け、逃げるのをやめて対峙する決意を固めました。
プルン村の食堂でドンソクが激昂した理由は何ですか?
他人であるウニから「気持ちは分かる」と同情されたことで、誰にも理解されない過酷な家庭環境と屈辱を耐え忍んできた記憶が刺激され、強い拒絶感を示したからです。
オクドンがどうしても木浦へ行きたがっていた目的は何ですか?
亡き夫の家系の法事に出席するためです。限られた余命の中で、息子のドンソクと共に最後の務めを果たそうとしていました。