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『私たちのブルース』第19話あらすじ解説|木浦の法事で爆発した過去と母オクドンの沈黙

黒いフード付きアウターを着た男性と、首元に白いマフラーを巻き暗い色のコートを着た女性の姿

『私たちのブルース』第19話では、末期がんの母カン・オクドンに付き添い、イ・ドンソクが木浦の法事へ向かいます。義兄の家で過去の暴力被害をめぐり激しい衝突が起きる中、オクドンは25年ぶりにドンソクを庇って声を荒らげます。しかし、直接の謝罪を望むドンソクとの間には、依然として埋まらない心の距離が残されます。

項目内容
作品名私たちのブルース
エピソード第19話
放送局tvN
韓国放送日2022年6月11日
話数全20話

木浦への船旅とヨンオクを迎える温かな食卓

木浦への船旅は、母と息子の間にあるぎこちない空気のなかで始まります。フェリーに乗る前、露店の海苔巻き売り場へ向かおうとする母カン・オクドンの姿をイ・ドンソクが見つけます。末期の胃がんを患う母の身体では固い海苔巻きを消化できないと知っているドンソクは、思わず声を荒らげて温かいスープの店へと手を引きます。ぶっきらぼうな口調の裏ににじむ心配は、前回の『私たちのブルース』第18話あらすじ解説で描かれた重い空気の続きでもありますね。

そのころ、パク・ジョンジュンはイ・ヨンオクを連れて実家へと車を走らせていました。ダウン症の双子の姉ヨンヒの存在を打ち明けていたヨンオクは、隣の席で強い緊張に包まれていました。もし両親が少しでも嫌な顔をしたらすぐに引き返すと告げるヨンオクに、ジョンジュンは何かあっても3回までは大目に見てほしいと穏やかに頼みます。家に到着した際、疲れた表情で出迎えた両親を見てヨンオクは身構えます。

車の前で胸元に黄色い花飾りをつけたダークカラーのジャケットを着て立つ女性

ところが、食卓を囲むと空気は一変します。ジョンジュンの母は涙を浮かべてヨンオクの手を取り、両親がいないなか一人で姉の面倒を見てきた苦労をいたわります。父もヨンオクの器に肉をよそい、もしジョンジュンが泣かせるようなことをしたら自分に言いに来なさいと声をかけます。冷たい拒絶を覚悟していたヨンオクは、思いがけないぬくもりに張りつめた心を解きほぐしていきます。

病室での言葉とオクドンが託す最後の準備

木浦へ向かう旅客船の船内で、ドンソクは義兄キム・ジョンウの家での法事を終えたあと、ほかにどこへ行きたいかオクドンに尋ねます。母の願いをすべて叶えてから自分の積年の思いをぶつけようと考えていたドンソクに対し、オクドンは穏やかな表情で故郷のマダンリに行きたいと口にします。

船内の窓辺に座り外の景色を見つめる白いマフラーを巻いた女性

木浦に到着したふたりは、まずヒョン・チュニの末息子マンスが入院する病院へ向かいます。病室ではマンスがつま先を動かし、首を持ち上げるなど順調な回復を見せており、チュニを安心させていました。その姿を見下ろしたオクドンは、早く歩けるようになって自分の葬式に来て餅を食べなさいと冗談交じりに告げます。

病室の外の洗面所で、オクドンは激しい吐き気に襲われます。ポケットからしわくちゃの現金が入った封筒を取り出し、自分の葬式費用に使ってほしいとチュニの手へ無理やり押し込みます。チュニはその封筒を押し返し、マンスが自分の足で歩く姿や、孫娘ウンギが小学校に上がる姿を見るまでは生きなさいと強く叱りつけます。

ジョンウの家での激突と25年ぶりの弁護

店で祭祀用のお酒を買い、ドンソクはオクドンの記憶にあるアパートへ車を走らせます。しかし玄関から出てきたのは見知らぬ住人で、ジョンウが1年も前に黙って隣の棟へ引っ越していた事実を知らされます。エレベーターのなかで、オクドンは怪我をさせたくない一心からドンソクに部屋へ入らず外にいるよう言いますが、ドンソクはその言葉を義理の息子をかばう冷たさと受け取ってしまいます。

エレベーターの中でフード付きの防寒着を着て厳しい表情を見せる男性

ドンソクは母の制止を振り切って部屋へと入ります。ジョンウは最初から冷淡な態度で儀式の拝礼を早々に切り上げさせ、膳を下げるよう指図します。食卓についたあと、何十年も胸に沈殿していた怒りが噴き出します。幼いころにジョンウやジョンチョルから受けた容赦ない暴力、そしてジョンウが実家の財産を使い果たしてオクドンを粗末な家へと追いやった過去をドンソクが責め立てます。ジョンウも激昂し、ドンソクが金を盗んだせいで父親が倒れて命を落としたのだと泥棒扱いして詰め寄ります。

食卓でスプーンを持ち食事をとる白いシャツの男性と黒い服を着た女性

取っ組み合いの乱闘が起き、床に食器が散らばります。暴力を受けて治療費にも足りない額を持ち出しただけだと叫ぶドンソクに対し、突如オクドンが立ち上がって怒声を浴びせます。25年ものあいだ沈黙を守ってきたオクドンが、夫が倒れたのはジョンウの事業失敗が原因だと突きつけます。さらにジョンウの実母の介護に15年、父親の看病に10年を捧げた歳月を挙げ、未払いの賃金で盗んだとされる金を相殺しろと言い放ちます。理不尽な暴力を耐え抜いた実の息子を泥棒呼ばわりするなと激しくジョンウを叱責し、自分の葬式には顔を出すなと言い捨てます。床にへたり込むジョンウを残し、ふたりは部屋をあとにします。

水に沈んだ故郷マダンリと埋まらない母子の溝

アパートを出た直後、冷たい路地でオクドンは激しい腹痛に倒れ込みます。モーテルへ連れて行き病院での診察を勧めるドンソクですが、オクドンは頑なに拒みます。ドンソクはなぜ他人の前であれほど自分をかばったのに、自分自身には何十年ものあいだ一度も謝らなかったのかと詰め寄ります。しかしオクドンは、自分が何を謝る必要があるのかと冷たく返し、ドンソクの胸に再び深い傷を残します。

フード付きの暗い色の上着を着て視線を斜めに向ける男性の横顔

翌朝、ふたりはマダンリを探して車を走らせますが、地域住民から村全体がダム建設で遠い昔に水没したと知らされます。道中の食堂で、繋がれた子犬に明るい笑顔を向けるオクドンの姿を見て、ドンソクはなぜ息子である自分には見せない温もりを見知らぬ動物に向けるのかと複雑な思いを抱きます。注文の手違いでドンソクが店員に声を荒らげた際、周囲の客に何度も頭を下げて謝る母の姿にいたたまれなくなり、外へ飛び出して車内から苛立ちをぶつけます。

やがてふたりは、かつてのマダンリが沈む静かな貯水池に到着します。来世でも自分の母親になってくれるかと尋ねるドンソクに、オクドンは死んでも泣くな、葬式も出すなと言い残します。水辺に佇む母の小さく痩せ細った背中を見つめながら、ドンソクは静かに涙を流します。劇中で着用されたアウターやニットのディテールは、『私たちのブルース』第19話の衣装解説や『私たちのブルース』第18話の衣装解説でも取り上げています。

よくある質問

なぜドンソクはわだかまりを抱えたままオクドンの木浦行きに同行したのですか?

末期がんを患う母の余命を知ったドンソクは、母が望む願いをすべて叶えたあとに、なぜ自分に一度も謝らなかったのか本音を問い詰めるために木浦行きを受け入れました。

ジョンジュンの両親はヨンオクをどのように迎えましたか?

ダウン症の双子の姉がいることで反対されると身構えていたヨンオクに対し、ジョンジュンの母は苦労に寄り添って涙ぐみながら手を握り、父も食事を勧めながら温かく迎え入れました。

ドンソクと義兄ジョンウの間で激しい争いが起きた理由は何ですか?

法事の席でドンソクが幼少期の暴力被害や実家の財産を使い果たしたことを追及したのに対し、ジョンウが金を盗んで父の病状を悪化させたと泥棒扱いしたことで殴り合いの乱闘に発展しました。

オクドンが訪ねようとした故郷マダンリはどうなっていましたか?

木浦を離れて訪ねたマダンリは、ダム建設に伴う貯水池の造成によって村全体が遠い昔に水没しており、静かな水面が広がる場所へと変わっていました。

出典